東京のナイトライフは、そもそも小さなスケールで成り立っています。椅子が6脚のバー、そんなバーが200軒集まった路地、そして夜を勝手に締めくくってくれる電車の時刻表。チャージと終電さえ押さえれば、あとは自然とうまくいきます。
思い出横丁:まずは煙から
新宿の西口を出て、線路沿いを右に曲がって高架をくぐれば、そこは思い出横丁。戦後の闇市の時代から焼き続けている焼き鳥ともつ焼きのカウンターが2本の路地に並んでいます。空いている椅子のある店を選び、ビールかハイボール(500〜600円ほど)と、1本200〜400円ほどの串を注文しましょう。多くの店では300〜500円ほどの席料がかかり、頼んでいない小皿として出てきますが、これは普通のことです。路地がいちばん楽しいのは、第2波が来る前の6時から8時の間。ほとんどの店は0時ごろに閉まります。
ゴールデン街:6本の路地に200軒のバー
新宿の東側へ渡り、歌舞伎町を抜けると、花園神社の裏手にゴールデン街があります。細い路地が6本、バーはおよそ200軒、そのほとんどが8人も入ればいっぱいです。ルールはチャージ。1人あたりたいてい500〜1,500円で、700〜1,000円のドリンク代とは別にかかります。観光客を歓迎するバーは、英語で「ノーチャージ」と書いた看板や料金を掲げています。看板がなく扉が閉まっている店は常連専用ですが、それでかまいません。ほかにもたくさんあります。3フロアの小さなアルバトロスと、レモンサワーが名物のOPEN BOOKは、最初に入るのにうってつけの気さくな店です。人が写り込む路地の写真は撮らないこと、4人以上のグループで押しかけないこと、20分以上いるなら2杯目を頼むこと。盛り上がるのは9時過ぎで、2時か3時まで続きます。
のんべい横丁:渋谷版
渋谷のハチ公口から2分、MIYASHITA PARKの脇で山手線の線路に寄り添うように佇むのんべい横丁は、2本の短い路地におよそ40軒のバーが並び、どの店も1階がカウンター、2階が屋根裏のような造りです。ゴールデン街よりも古く、落ち着いていて、地元色が濃く、チャージは500〜1,000円ほどと同程度。夕食前の一杯なら7時に来ましょう。10時になるとほとんどの店が常連で埋まり、体を押し込むことになります。ここから渋谷のクラブや深夜営業の居酒屋までは歩いて5分。終電の融通がもっとも利く街でもあります。
六本木:外国人、クラブ、そして夜景
六本木は、東京に住む外国人と、彼らと知り合いたい人たちが繰り出す街で、それがはっきり表れています。英語のメニュー、大箱のクラブ、そして交差点にいる客引き。客引きには立ち止まらずに通り過ぎましょう(絶対についていってバーに入らないこと。詐欺は会計で起こります)。行く価値があるのは、六本木ヒルズ52階の展望台、東京シティビュー(2,000円ほど、夜遅くまで営業)、麻布十番方面の静かなカクテルバー、そして朝4時まで営業するレストランです。六本木交差点周辺のクラブは0時から始まり、入場料は3,000〜4,000円で、身分証の確認は厳格です。六本木はまた、薬物を勧められる街でもあります。日本での罰則は非常に重く、私服警官も実際にいます。
ルーフトップと、一杯を片手にした夜景
街を見下ろしながら飲むなら、展望台よりホテルのバーです。虎ノ門のアンダーズ東京52階にあるルーフトップバーは、天気がよければ屋外で、カクテルは2,500円ほど、ドレスコードはスマートカジュアルです。新宿のパーク ハイアット東京にある、あの映画に登場したニューヨーク バーは、夜はジャズの生演奏のためにチャージがかかります。どちらも金曜と土曜は混むので予約しましょう。より安く済ませるならSHIBUYA SKY(2,500〜2,700円ほど、最終入場は9時を少し過ぎたころ)で、屋外デッキにバーがあります。夕日の時間帯は売り切れるので、日時指定券を数日前にオンラインで買っておきましょう。
終電、始発、そしてその間
東京の電車は路線によって0時から0時半ごろに止まり、4時半から5時の間に再び動き出します。山手線の終電はホームの案内表示で告知され、その車内に乗り合わせる人々は、この街の身分の差をすっかりならしてしまいます。乗り遅れたときの選択肢は、タクシー(渋谷から新宿まで2,000〜3,000円ほど。22時以降は2割増しで、GOアプリは英語でも使えます)、オールナイトのカラオケ(深夜のドリンク付きパックで2,000〜3,000円ほど)、24時間営業のラーメン店、または朝まで2,000円ほどで過ごせる漫画喫茶のブース。地元の人の多くは始発を選びます。0時の区切りを前提に夜の計画を立てれば、この街が罠のように感じられることはなくなります。